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iPhone / iPod touch / iPad で
古い本体からデータを移行する方法

 

 

iPhone や iPad を買った際、古い本体を持っている場合、データを新しい本体に移すことが出来ます。

このデータには 連絡帳、音楽、動画、写真、アプリ、アプリ内の保存データ など、全てのものが含まれます。

 

データの移行には「バックアップから復元」を行います。

(単なる「復元」は初期状態(工場出荷時の状態)に戻すものです)

 

iPhone / iPod touch / iPad のバックアックデータはパソコンと、ネットワーク上のサーバーである「iCloud」のどちらかに保存できるようになりました。

iCloud を通してデータを移行する場合、パソコンへの接続は必要ありません。

 

しかし iCloud を通したデータ移行は Wi-Fi で通信を行っている必要があります。

また、音楽や動画は復元できません。
アプリはストアから再ダウンロードされます。(データは保持されます)

パソコンを持っている人は、パソコンの iTunes を通して復元するのをオススメいたします。

 

iTunes 12.7 以降、パソコンを通したバックアップでも、アプリや音楽は保存されなくなりました。
ほぼ iCloud でのバックアップと同じになっているようです。

 

※ LINE などの SNS アプリや、パズドラ / モンストなどのソーシャルゲームのデータは、そのアプリを使って事前に「アカウントの引き継ぎ」を行っておく必要があります。
これについては個々のアプリのヘルプを参照して下さい。

 

※アプリ管理機能があり、音楽やアプリのバックアップも行える iTunes 12.6こちらのページ で配布されています。(Apple 公式です)
iTunes 12.7 以降を導入していない方は、そちらで旧バージョン(正確には旧バージョンの改修版)を入手できます。
すでに iTunes 12.7 以降の方が 12.6 にすると、データが初期化される可能性が高いのでご注意下さい。

 

以下はバックアップとデータ移行の手順です。

 

 

iTunes を通したデータ移行

 

  1. まずパソコンの iTunes を起動して下さい。
    そして古い本体を、ロックを解除した状態で接続します。
    • ロックされていると「パスコードでロックされているため ~」という表示が出るので、ロック解除して再接続して下さい。

  2. 上部に本体のアイコンが出るので、これをクリック。
    そして「今すぐバックアップ」のボタンを押します。
    iTunes でのデータバックアップ

  3. 「今すぐバックアップ」を押せば、バックアップデータの作成が始まります。
    データ量に応じた時間がかかるのでしばらく待ちましょう。
    • iPhone や iPad のデータが容量ギリギリだと移行に失敗する場合があるようです。
      不必要な写真や音楽、アプリなどは事前に削除した方が良いでしょう。
      その方が作業にかかる時間も短縮されます。
    • バックアップが完了しても、新しい iPhone へのデータ移行が完全に終わるまでは古い iPhone はリセット(初期化)しないで下さい。
      特に2ファクタ認証(二段階認証)を利用している場合、その認証コードを受信できる環境が必要です。

  4. (携帯ショップで購入したばかりの iPhone は4と5の項目は終わっているので、iTunes を起動して、新しい本体を接続し、6に進んで下さい)
    バックアップが終わったら、新しい本体を起動します。
    初期設定を進めていくと、以下のような選択が現れます。
    バックアップから復元

     

    ここで「iTunes バックアップから復元」を選びます。

  5. iTunes を起動して、新しい本体をパソコンに繋げて下さい。
    ユーザー登録を促す「○○へようこそ」の画面が表示された場合は「後で登録する」を選んで下さい。
    ※携帯ショップで買ったばかりの iPhone だと、この項目はありません。
    新しい iOS 機器の登録

  6. 「本体の設定」の画面が表示されます。
    バックアップから復元」を選び、その横のボックスで先ほどバックアップしたデータを選択して下さい。
    (通常、最新のバックアップデータが選択されているはずです)
    確認したら「続ける」を押して下さい。
    新本体のバックアップからの復元設定
    • 「iPhone を探す」の機能がオンだと復元できません。
      オフにする案内が出た時は、「設定」アプリを起動して一番上のユーザー名の部分をタップし、「iCloud」を選択。
      そこにある「iPhoneを探す」の項目をオフにしておいて下さい。
      (iOS が 10.2 以前の場合は設定の中にすぐ iCloud があります)

  7. データの移行(バックアップからの復元)が始まります。
    必要な時間は本体の性能とデータ量に左右されます。
    1時間以上かかることもあるので、気長に待ちましょう。

  8. 復元作業が完了したら、改めて新しい本体を起動して下さい。
    残りの初期設定を進める事ができ、最後に「設定が完了しました」の画面が表示されると、新しい本体を利用可能な状態になります。
    (携帯ショップで買った iPhone はすぐホーム画面になることもあります)

  9. データを「バックアップから復元」すると、本体の名前もコピーされます。
    しかしそのままでは同名の本体が2つになってしまうので、一方の名前を変更して下さい。
    ホーム画面が表示されたら「設定」のアイコンをタップし、「一般」を選択して、一番上の「情報」を選びます。
    最上部に「名前」と書かれている部分があるので、それをタップして任意のものに変更して下さい。
    iPhone / iPod touch / iPad の名前の変更
    ※携帯ショップで購入したばかりの iPhone は、これで移行作業完了です。

  10. 設定が完了した新しい本体を、改めてパソコンに接続して下さい。
    iTunes が起動して「○○へようこそ」の画面が表示されます。
    今度は「続ける」のボタンを押して、ユーザー登録の画面へ進みます。
    新 iOS 機器のアカウント登録へ

  11. ユーザーアカウントの登録画面になります。
    すでに利用しているアカウントの Apple ID(メールアドレス)とパスワードを入力して、新しい本体をそのアカウントに登録して下さい。
    これですべての作業は完了です。

 

 

iCloud によるデータ移行

 

iCloud を通したデータ移行(パソコンを使わないデータ移行)を行う場合は、まず Wi-Fi でネット回線に接続しておく必要があります

 

iCloud のバックアップには音楽や動画は含まれません。

ただ、iTunes Store で買った曲なら後で無料でダウンロードできます。
アプリも復元後に自動でダウンロードされます。

写真やアプリのセーブデータなどはそのまま移行可能です。

 

以下は iPhone を携帯ショップで買ってきたものとして、説明を進めていきます。

 

  1. まず古い本体を起動して「設定」アプリを起動して下さい。
    そして一番上にあるユーザー名を選択。
    (もしくは「アカウントとパスワード」を選択)
    さらに「iCloud」を選びます。
    iCloud の設定

  2. 下の方に「iCloud バックアップ」というスイッチがあります。
    これがオフになっているなら「オン」にします。
    そしてすぐ下に出てくる「今すぐバックアップを作成」を選択して下さい。
    これで最新のデータが iCloud のサーバーに保存されます。
    バックアップの完了までしばらく待ちましょう。
    iCloud バックアップのオンと今すぐバックアップ

  3. (本体を携帯ショップで購入していない場合は、この項目は必要ないので4に進んで下さい)
    新しい本体を起動して下さい。
    それが携帯ショップで買った iPhone の場合は、一旦「リセット」を行う必要があります。
    一般」のアイコンを選択し、一番下にある「リセット」を選択します。
    そして「すべてのコンテンツと設定を消去」を実行して下さい。
    リセット、すべてのコンテンツと設定を消去

  4. リセット実行後、その iPhone は初期状態となります。
    言語や国を選択してから Wi-Fi に接続します。
    Wi-Fi に接続するためのパスワード(ネットワークキー)が必要なので事前に用意しておきましょう。

  5. 新規か、バックアップからの復元を行うかの選択が表示されます。
    ここでは「iCloud バックアップで復元」を選択して下さい。
    バックアップから復元

  6. 「iCloud サインイン」の画面が表示されます。
    iCloud 用の ID とパスワードの入力を求められますが、これは特に変更していない場合、Apple ID とそのパスワードと同じです
    以前の iPhone で使っていたものを入力して下さい。

  7. バックアップファイルの選択画面になります。
    最新のバックアップファイルを選び、右上の「復元」ボタンを押して下さい。
    自動的に最新のバックアップファイルが選択されているはずです。

  8. 復元作業が開始されます。 終わるまでしばらく待ちましょう。
    かかる時間はデータ量、本体の性能、回線の速度に左右されます。

  9. 復元が完了した後、再び iPhone を起動すると、Apple ID とパスワードの入力を求められます
    これはアプリのダウンロードを行うためです。
    入力後、自動的にアプリのダウンロードとインストールが始まりますが、量が多いとかなり時間がかかります。
    この時に待機状態のアプリをタップすると、そのアプリを優先します
    • もしインストールが未完了のアプリがある状態で本体の再起動を行ってしまうと、未完了のアプリが消えてしまいます。
      この場合、セーブデータもなくなってしまうので注意して下さい。

  10. データを「バックアップから復元」すると本体の名前もコピーされます。
    しかしそのままでは同名の本体が2つになって iTunes や iCloud で解り辛くなるので、一方の名前を変更しておきましょう。
    ホーム画面が表示されたら「設定」のアイコンをタップし、「一般」を選択して、一番上の「情報」を選びます。
    最上部に「名前」と書かれている部分があるので、それをタップして任意のものに変更して下さい。
    iPhone / iPod touch / iPad の名前の変更

  11. アプリのダウンロードが終われば、iCloud による復元は完了です。
    前述したように音楽や動画は iCloud では移行できないのですが、iTunes ストアで購入したものなら後で自動的にダウンロードさせる事ができます。
    「設定」の「iTunes Store と App Store」を選び、自動ダウンロードの「ミュージック」を「オン」にしておいて下さい。
    ミュージックとアプリの自動ダウンロード設定

 

 

データ移行後の古い iPhone の扱いについて

 

データ移行後、古い iPhone はそのまま iPod touch として使えますが、もしそれを他人に譲りたい場合は、必ず「サインアウト」と「リセット」をしてからにしましょう。

新規に iPhone を購入し、古い本体を下取りして貰う時も、古い本体は自分でリセットしておく必要があります。

 

まず、Apple ID(iCloud)アカウントの削除、及び変更を行います。

 

削除は「設定」アプリの一番上に表示されているユーザー名の部分をタップ。
そして一番下にある「サインアウト」をタップします。
Apple ID のパスワードの入力を求められるので、入力して「オフにする」のボタンを押して下さい。

(iOS 10.2 以前の場合は、設定の「iCloud」の下部にサインアウトがあります)

 

iPhone のサインアウト

 

なお、サインアウト時に「データのコピーをこの iPhone に残しますか?」の選択が出て来ます。
自分で使わないならスイッチをオフにした状態で右上のサインアウトをタップし、データを消しておいて下さい。

 

サインアウト時のデータの扱い

 

「iCloud 写真ライブラリと ~ データが iPhone から削除されます」の表示がありますが、iCloud 内のデータは削除されないのでご安心を。
(iCloud 内のデータにその iPhone からアクセス出来なくなるということです)

 

サインアウトしていると、設定アプリの一番上に「iPhone にサインイン」の表示が出て来ます。
ここから別の Apple ID でサインイン可能で、「Apple ID をお持ちでないか忘れた場合」をタップすれば「Apple ID を作成」のボタンも現れます。

iPhone を持っていない知人に譲る場合は、ここで ID を取得して貰いましょう。

 

さらに、設定アプリの「一般」を選び、一番下にある「リセット」を選択。

すべてのコンテンツと設定を消去」を実行して下さい。

 

リセット、すべてのコンテンツと設定を消去

 

これを選ぶとアプリや保存データはすべて消えます。


もし「アプリは残したい」という場合は、選ばないのも手ですが・・・

その時でもアカウントのサインアウトは行っておいて下さい。
そうしないと別の本体に連絡帳などのデータ変更が反映されてしまいます。

 


 

iPhone を売却したり完全に手放す場合は、iMessage を登録解除して SIM カードを抜くのを忘れないで下さい。

 

iMessage は設定アプリの「メッセージ」で iMessage のスイッチをオフにするだけです。

 

SIM カードの位置は本体によって違います。

これについては SIM カードの着脱方法を知りたい をご覧下さい。

 

なお、iTunes を起動して本体をパソコンに接続し、「iPhoneを復元…」のボタンを押しても初期状態に戻すことができます。
これは工場出荷時に戻す「初期化」であり、全てのデータが消去されます。

 

iPhone を復元(初期化)

 

深刻な不具合が発生して通常の初期化ができない、パスコードを忘れてロック解除できないといった場合は、「リカバリーモード」や「DFU モード」を試してみましょう。
これについては こちら で説明しています。

 


 

お店に iPhone に詳しい店員さんがいるなら、データ移行作業を手伝ってくれるかもしれません。

しかし iPhone に関しては、店員さんはあまり頼りにならない場合が多いです

 

またデータ移行は失敗すると大変な事になり、ヘタすると賠償責任などの話になってしまうため、基本的にはどのお店でも移行作業は断るようです

 

難しいものではないですが、自分でやるものだと考えておきましょう。

 


 

こうした大きなデータの移動や削除を行うと、「その他」に分類されるファイルの量が非常に大きくなる場合があります。

 

iTunes の「その他」のファイル

 

これは「その他」に削除中のファイル(正確には削除フラグを付ける処理を行っている最中のファイル)が含まれているためです。

時間が経てば削除された分は消え、正常な数値に戻りますので、心配する必要はありません。

 

なかなか「その他」が消えず心配な場合は、本体を再起動すれば本来の数値に戻るはずです。

 

 

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